toikoのブログ

大腸がんステージ4

ガンなの?ガンの疑いなの?

去年の3月9日に、腸閉塞で緊急手術、そのまま入院となった私。

ステントを入れて、劇的に痛みから解放され、久しぶりにぐっすり眠ることができた。

なんで今まで我慢してたんだろう?

半年近く、胃痛だと思っていたが、大腸に原因があったんだ…

改めて、自分の愚かさに情けなくなった。


病院での朝は早い。

看護師さんの問診に、「お陰様で…」と答えられることに、ちょっと照れながらも、まだ運は尽きてないとほっとした。


10日土曜日…

歯科医院は、いつも通りのアポイントを入れていた。

メンテナンスのため、何ヵ月も前からのアポを取ってる患者さんもいる。

歯科衛生士の姪が、出勤したスタッフに事情を説明して、患者さんにキャンセルのお願いの連絡を入れていることだろう。

いつまでの入院なのかわからないが、とりあえずは1週間の休診とした。


次に、2月分のレセプト(診療報酬の請求)…

提出の締め切りは、10日…パソコンからオンラインで送る。

レセプトをチェックしてる姪から、確認のメールが、ジャンジャン送られて来たが、昨日までとは打って変わり、頭も冴えて来たので、全然苦にならなかった。


ここでまた、ふと…

果たして、体調が万全でなかった私が、診療をしてよかったのか?

新患は断り、なるべく自分の出来る範囲で…とやって来たが、長い付き合いの患者さんを他へ紹介するのが忍びなく、自分の力を過信してしまったのではないか?

など、いろんな思いが頭をよぎった。


そこへ、一人のドクターが、ふらっと部屋に入ってきた。

背はさほど高くはないが…筋肉質のようで、顔は、いかつい中にも優しさがある40代後半から50代か…

「どうですか?痛みは?」

と聞かれ、また、お陰様で…と答える私に、うんうんとうなずき、

「腸を悪いものが塞いでいたから…それを取らないといけないですね」

眉をひそめて気の毒そうに話すドクターを見て、

(悪いもの…悪いもの…悪いもの…)

反芻して動かない私に、

「申し遅れました。私は外科のOです。」

と頭を下げて頂き、慌てて私も頭を下げると、

「詳しいことは、また後で来ます。一緒に頑張りましょう!」

「は、はい!宜しくお願い致します。」


ドクターが帰った後も、

(悪いもの…頑張る…悪いもの…頑張る…)

ずっと心で言い続けながら、

湧き出てくる

ガンという言葉を必死に押さえつけていた。

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